片思いlovers
「おいっきこえてるんだろ!?」
ずっと無視している私にいらついてきたのか、口調が怖い。

さっき、声をかけられて無視したまま歩いてきたけど、田原は私を追いかけてきたようだった。

・・・心臓の音が聞こえるくらい激しくなっている。

田原は走ってきたのか、息が上がってる。
肩をつかまれて、振り向いた。

最初に聞こえた言葉は「ゴメン」だった。

その言葉にビックリしてしまった。
そんな!
むしろ嬉しかったのに。

「嫌だった・・・?」

言葉がでてこない。
ただ首を振るのが精一杯だ。

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