片思いlovers
「・・・はい」

緊張しまくりのまま電話にでると、葛城も相当緊張しているようだった。

「田原?あのさあ・・・」


葛城は、明日帰りに教室に残って、とだけいって電話を切った。

葛城と電話しててもいつもあっちから早々ときられてしまう。

まぁいまはそんなにゆっくり話していられるほど度胸が据わってないけど・・・



結局、明日でわかってしまうんだ・・・
そう思うとため息が出ていた。


答えは二択だから、どんなに可能性を考えてもどっちも50%だ。

・・・あとちょっとでも可能性が増えればな・・・


明日が待ち遠しい。

もしふられたら、きっぱりあきらめよう。

その理由が葛城に好きな人がいるってことだったら、応援してあげよう。

葛城はいつも、俺が笑うと嬉しそうだからどんな結果でも笑おう。


・・・って何でこんなに消極的な考え・・・


自信がないからだ。

この答えはすぐに出た。

だけど明日くらいは自信を持って・・・いけるといいなあ・・・


「よしっ」


明日の準備をしながら今度はいい方の考えを持てるようにしていた。


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