片思いlovers
次の日

今日からは体育祭の取り組みが始まる。
私のクラスはきっと行事に熱いから頑張らないといけないんじゃないかと思う。

実際、あんまりやりたくはないんだけどなあ・・・


この時期は部活もやっている人にとっては、大会も近いんだし一番たいへん何じゃないかな、と思う。

そんな時期なのに田原に変な気を遣わせているんじゃないか。
そう考えるとただでさえ気が重いのにさらにまして気が重い。


休み時間、結衣と話していると、不意に名前を呼ばれた。

しかもその相手が、高嶋先輩だった。

・・・え・・・どーしましょお・・・

まだ何も話していない先輩を前に一人でパニックに陥っていた。


・・・なんかわかれろとか言われたらこまるなあ
ってか、私先輩に直接なんかしたっけ・・・??
あーでももし先輩が田原のこと好きだとしたらなにかに付けて言われるかも・・・
そんなことされたらどうしようもないよーっっっ


「・・・葛城さん?」

「っっ!!!はいっっ??」
うわ、声裏返っちゃったよ・・・最悪。


「・・・ゴメンなさいね、少し話があるんだけど・・・良いかしら?」

やっぱり育ちがいい人は話し方も違うんだなあ・・・

「はい・・・いいですけど」

「今は時間がないから、昼休みにまたくるわね」

そう言って先輩は教室を後にした。
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