片思いlovers

宣戦布告

**千花side**
少し時間は戻って昼休み・・・

田原から離れて教室を出ると、すぐに高嶋先輩の姿が見えた。
なんと綾野先輩までいる!!ってなんでだ?
(綾野先輩については宝物の3ページをみてね)

・・・まあいいかー

てか、ホントに何のようなんだろう?
なんかしたっけなぁ・・・

もしかして、田原のこと好きとか・・・?
マジだったらどうしよう?

いろいろ頭を回っているけど声をかけられて我に返った。

「あ、はい。」
「ゴメンね、急に・・・じゃ、行きましょうか」

行くって何処にだよ?

疑問符が頭の上をフワフワと飛び回っているが、そんなのお構いなしで先輩達はどんどん歩いていってしまう。
同級生達の憧れに満ちた目を見ているとなんだか申し訳ないような気持ちにもなってしまう。


いつもあまり人のいない、中庭に着いたところで足を止めるとくるりと可憐に振り向いた。
じっと見つめられて、複雑だけど・・・何がしたいのかな?
それよりも。
先輩の目がいつもと少し違って見えるのは気のせいでしょうか?

綾野先輩についてはさっきから何も話してはいないけど、高嶋先輩とは違う意味でいつもと違うような雰囲気になっている。

本当に何なんだ??

また一人でぐるぐる考えてしまっていた。

「ふーーっ・・・」

大きなため息がして、その方向をみてみると高嶋先輩がいつもの先輩とはかけ離れたような目つきをしてベンチに座り込んでいた。

「あんたさぁ・・・」

・・・言葉まで違いすぎるでしょ!!!!

その様子を綾野先輩はすこし困ったような呆れたような顔をして見ている。

何なんだ?と言う疑問からこの人は何なんだ?と言う疑問に変わり、何とも答えようがない。
どうすればいいんだ・・・。
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