片思いlovers
気づくともう、みんな下校したみたいだった。

「じゃあ・・・帰ろうか!鞄とってくるね!」
そう言って、祐に背を向けて教室に戻る事にした。

その背中に、後ろから声がかかる。

「千花!ありがとな!・・・ずっと好きだから、絶対」


その言葉が恥ずかしくて、顔がほてるのが自分でも分かった。
でも答えたくて、ふりむいて、一言だけ告げる事にした。

「私も!」

もうこれ以上は、恥ずかしすぎて言えないよ。

私は幸せ者だなあ・・・


教室に戻ったらまた涙が出てきた。
でも今度は、うれし涙だと思う。

ホントに祐の事好きだな。
自分でのろけてるくらいって・・・重症だ・・・

でもこんなに好きになれるのが最初って、最高だね!


そう言って、また教室を飛び出して、玄関に向かった。




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