Real Love...?
その時だった。
バシッ
咲さんの手が私の頬に
激しくぶつかった。
「あんたに何がわかるの?
わからないよね。
わからないなら黙ってて。」
「わからない……
あなたの気持ちなんて
少しもわからない。
でも翔くんの気持ちは
他の誰よりもわかるの!」
私は咲さんの胸倉を掴むと
壁側に咲さんを抑えた。
「離して!
あなた何なの?
何で関わってくるの?
あなた……もしかして……
翔のことが好きなの?
そうなんでしょ?
言っといてあげるわ。
翔は私が好きなの。
あなたみたいな子供っぽい人
翔は好きになんかならないわ♪
だって翔は私のことが
大好きなんだもの。
悔しい?
悔しかったら殴れば?
今だったら
何でも許してあげるわ♪
ほら、殴りなさいよっ!ほらっ」
私が手を挙げると
咲さんは目をつぶっていた。
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翔くんの大事な人だもん。
傷つけるなんて……できない。
………………………………………
私は咲さんから手を離した。
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