Real Love...?
すると和也さんの手は離れた。
「何で泣いてんだよ。」
無意識に流れる涙。
和也さんの顔が近づいた時
私の頭の中に翔くんが浮かんだ。
「和也、春、何してるんだ?」
そこには酔って眠っていた
翔くんが立っていた。
「春、泣いてんのか?
おい和也、
お前春に何かしたのか?」
「……んだよ。
何で翔なんだよ……。
俺は春ちゃんが好きだ。
だから春ちゃんに
キスしようとしたんだよ。
好きなやつに
キスするのがそんなに悪いか?」
バシッ
翔くんの拳が
和也さんの頬に当たった。
「無理矢理された春の気持ち
お前わかってんのか?
俺、お前のこと見損なったよ。
春に二度とこんなことするな。
今度やったら許さねぇからな。」
和也さんは何も言わず
俯いているだけだった。
* * * * * * * * * * * * * * *