Real Love...?
家に入ると携帯が鳴った。
♪〜♪〜
翔くんだけ設定している着信音。
聞き慣れない私の耳に
心地良い音楽が流れた。
『春さっきはゴメンな。
俺、春を幸せにするから。』
翔くんのメールを見ていると
誰かが私に声をかけた。
「何ニヤニヤしてんの?」
「お姉ちゃんっ!
べっ…別に
ニヤニヤなんてしてないよっ!」
「彼氏からのメールが
嬉しかったんでしょ?」
怪しい笑みを浮かべる姉に
これ以上嘘はつけなかった。
「何でもいいじゃんっ!
そぉ言えばお姉ちゃん
彼氏さんどうだった……?」
「どうなんだろう…
よくわかんないよっ。」
寂しそうな姉の笑顔。
いつも明るい姉の
初めて見せる表情に
私は上手く言葉が返せなかった。
「そっか……。
でも…大丈夫だよ!」
「私のことより
春はどうなのよっ♪」
「私は…順調だよ♪」
「そうじゃなくて!
お母さんとお父さんに
会わせようと思わないの?」
「えっ?!
そ…それは……。
でも翔くん、私と
家族になりたいって
今日言ってくれたんだ。」
「なら連れてきなよっ!
家族になったら
どうせ挨拶に来るんだし♪」
「でも私たち
まだ高校生だよ?
早過ぎるよぉ……。」
「早い方がいろいろと
楽だと思うよっ♪
泊まりとかでも
心配かけないで済むしね♪」
「あ〜…。
でも緊張するなぁ……。」
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