Real Love...?
「翔くんっ!」
「翔どこ行ってたんだよ!」
「別に…。何でもねぇよっ!」
すると奇妙な笑顔を
浮かべた美玲が言った。
「翔もしかして
春のこと探してたんでしょ?」
「そうなのかっ?」
「うっせぇな!
お前ら黙ってろよ!」
赤く染まる翔くんの頬。
私は愛おしくて仕方なかった。
「それより早く行こうぜ♪」
「そぉだねっ。」
美玲と和也さんが車に乗ると
翔くんに向かって言った。
「翔くん、ありがと。」
すると照れながら
翔くんが言った。
「あぁ。
心配させんなよ。」
「ごめんね。」
「うん。
乗れよっ。」
「ありがとう。」
少し不機嫌になりながらも
ドアを開けてくれる翔くん。
素っ気ない言葉と小さな優しさが
私には嬉しくてたまらなかった。
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