Real Love...?
すると女の人の声が
近づいてくるのがわかった。
「ねぇ〜私と遊ぼぉよ〜♪」
「………。」
翔くんの声は聞こえなかった。
「春…?
そんな気持ち悪いのか?」
はっと前を向くと
翔くんの顔が間近にあった。
「大丈夫だよ!」
「何だ、彼女いたんだ…。」
女の人は翔くんの後ろで呟くと
逆方向へと歩いて行った。
「翔くん、あの人知り合い?」
「そんなわけねぇだろ!
逆ナンって知らねぇのか?」
「知ってるよ!
って…今、ナンパされてたの?」
「まぁ無視してたけどな。」
私の頭には何かわからない感情が
モヤモヤと浮かんでいた。
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翔くん、格好良いから
ナンパなんて当たり前だよね。
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この時初めて翔くんの
格好良さが不安へと繋がった。
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