Real Love...?
目を開けると
水色の入院服が目に入った。
「大丈夫か…?」
「……翔くん。」
翔くんは私の体を
支えながら言った。
「悪いけど、
こいつ俺の連れだから。」
翔くんの鋭い視線に
男たちは怯えていた。
ただ一人を除いて。
「なーんだ。
やっぱ彼氏いたんだ。
俺のものに
しようと思ってたのに。」
「俺の連れに手だすな。」
「彼氏じゃないなら
それはきけないなっ♪
俺、一目惚れしちゃったし♪」
その男は翔くんに
怯える様子はなかった。
「こいつが嫌がるなら
俺はほってはおけない。」
にやにやと笑う男。
「彼氏じゃないなら
君には関係ないだろ♪
俺は神崎洋平。
またここに来るから
その時はよろしくね♪」
これが神崎洋平との
出会いだった。
翔くんを恐れない
男の人を私は初めて見た。
洋平にはこれからも
会いたくないと思う私だった。
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