Real Love...?
驚いたなんてものじゃなかった。
そこに立っていたのは
翔くんではなく洋平だった。
私がぼーっとしていると
洋平は私の目の前で
手を振りながら言った。
「春、大丈夫?」
「…何で?」
「何でって、愛する人が
困ってるのにほっとけないよ♪」
すると美玲が勢いよく言った。
「ちょっとあんた!
邪魔しないでよねっ!」
「邪魔なんて失礼だな!
君の友達を助けてあげたのに♪」
すると翔くんが私に言った。
「春、手大丈夫か?」
「うん…ありがと。」
優しく手を握ってくれる翔くん。
私は久しぶりに
翔くんの温かさに触れた。
すると洋平が
鋭い目つきで言った。
「春の手を離せ!」
すると翔くんは
私の手をそっと離した。
「悪い。
春にはお前がいたんだな。」
「翔くんちがっ……」
私の言葉を遮るように
洋平は笑いながら言った。
「わかってるなら春には
近づかないでくれ♪
お前がいたら
春は幸せにはなれない。」
洋平の言葉を聞くと翔くんは
部屋の方へ歩いて行った。
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