Real Love...?
困惑×追憶
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴ると
急いで病院へと向かった。
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ガラガラッ
「翔くんっ♪」
勢いよく入ったものの
部屋の中には誰も居なかった。
翔くんどこ行ったんだろう…。
部屋を出ると
トイレの方へと向かった。
「翔くんトイレかな…?」
独り言を呟きながら歩いていると
自販機の方から声が聞こえた。
「へぇ〜そうなんだ。
じゃぁ今は何も覚えてないんだ」
「まぁそうだな。」
覗き込むとそこには
翔くんと女の子が話していた。
あの子どこかで…
見覚えのある顔に
頭を悩ませていると
誰かが私に話しかけた。
「春来てくれたのか?」
急な翔くんの言葉に
私は慌てて言葉を返す。
「えっ?あぁ…うん。」
「こんにちは♪
翔の彼女さんですか?」
可愛い顔の女の子が笑顔で言うと
翔くんが慌てた様子で言った。
「ばかっ
そんなんじゃねぇよ!
俺らはその…友達だよ。」
顔を赤く染める翔くんを
私は横目で笑っていた。
「なんだぁ
彼女さんじゃないんだ♪
私は神崎花梨です!
いつもここにいるんで
いつでも遊びに来て下さいね♪」
私はその名を聞くと
悩んでいた頭の中が
きれいに整頓されていった。
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