Real Love...?
私は学校が終わると
毎日病院へ通っていた。
ガラガラッ
「翔くんまたいない…。」
自販機へと近づくにつれて
翔くんとあの子の声が近づく。
この頃から私は
少し不安を感じていた。
「翔は好きな人いるの?」
「何でお前に
言わなきゃいけないんだよ」
「いるんだぁ♪
それってどんな人なの?」
「誰もいるなんて
言ってねぇだろ!
お前ちょっとは黙れないのかよ」
「だって翔と話してると
すっごく楽しいんだもん♪」
仲の良い二人。
見ているだけでわかった。
花梨ちゃんが
翔くんに対する気持ち。
たぶんそれは私と同じ。
羨ましかった。
私には花梨ちゃんみたいに
素直な気持ちを言えない。
私にできないことを
できる花梨ちゃん。
頭の中は複雑な感情で入り混じり
ただ呆然と見ているだけだった。
この光景がこれから
私を苦しめるとは知らずに…
* * * * * * * * * * * * * * *