Real Love...?
「理由は…私なんだ。
私を送ってくれた日に
たまたま歩いて帰ったの。
角を曲がったらバイクがいて
ひかれそうになった私を
翔くんが助けてくれて
それで翔くんバイクと……。」
「春さん何で…?」
花梨ちゃんの表情が変わった。
「何で病院に来れるの?
翔に悪いと思わないの?
間違ってたら
死んでたかもしれないんだよ?
何も知らない翔が可哀相だよ…」
花梨ちゃんの目からは
大粒の涙がこぼれ落ちた。
「もう来ないでよ…
翔に会いに来ないでよ。」
泣きながら言う花梨ちゃん。
あの時の罪悪感が蘇る。
足が震えるほど怖かった。
「そうだよね…でも…
私、翔くんの傍に居たいの。
最低って思われてもいい。
記憶が戻ったとき
ちゃんと翔くんに謝りたいの。」
涙を堪えて話していると
扉が開いてあの人が入ってきた。
ガラガラッ
「花梨っ遅くなって悪ぃ。」
泣いている花梨ちゃん。
それに気づくと
翔くんが口を開いた。
「何かあったのか…?」
「ゴメン私
水変えてくるね…」
私は部屋を出ると
水道へと向かった。
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