Real Love...?
立入禁止と書かれた扉の前で
先輩は足を止めた。
そして私たちは
屋上の端へと向かった。
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「あの……先輩……」
「何で逃げるの……?」
「…………。」
冷たい表情の先輩。
私は返す言葉がなかった。
「黙っててもわからない。
ちゃんと答えてよ。」
私は重い口を開いた。
「あのキス……
あれなんなんですか……
考えたけどわからない。
先輩が何考えているのか
全然わからないんです。
絵梨から聞きました。
先輩、好きな人いるんですよね?
だったら何であんなこと…
遊びにしか思えないんです。
好きな人がいるのに
キスなんかされても
遊びにしか…………。
だからずっと避けてました…。」
すると、先輩の大きな手が
私を包み込んだ。
「遊びなんかじゃない。
俺の好きな相手は…………」
「え………?」
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