Real Love...?
私は美玲を止めに入った。
「美玲、やめて……。」
「春、私我慢できないよ。」
「これ以上、
美玲の手を汚さないで。」
「春………。」
美玲は手を離すと、
絵梨は膝から崩れる
ように座り込んだ。
「絵梨、どうして…
どうしてこんなこと……。」
「あんたが悪いのよっ…
私が好きだった先輩を
あんたは平気で
自分のものにした。
あの時は諦めた。
でもあんたは
達哉先輩にまで手を出した。
私と春何が違うの?
何で私より、天然を装って
人の男を自分のものにする
あんたなんかが……。
あんたがいなければ私は
先輩と別れることはなかった。
あんたが全部狂わせたんだ…
あんたなんか
死んでしまえばいいのに……。」
「甘ったれてんじゃないよ!
男が春に惹かれるのは
春が本当にいい女だからだ。
春は自分のことは後回しで
誰よりも周りのことを考えてる。
たまには天然なとこもある、
だけど春はあんたみたいな
計算して動くやつじゃない。
あんたの男のことだってそうだ。
あんたの心配をして
男に説得しに行ったんだ。
あんたなんかのために
八木先輩の呼び出しを断って
春はいつも暴力を受けていた。
あんたそれ知ってんのか?」
「美玲っ、それは関係ないよ。」
「関係あるよっ。
あんた、春が苦しんでるとき
ちゃんと春のこと見てたのか?
体に痣つくってたの気づいたか?
春がどんなにあんたを想ってたか
あんた気づいてたのか?
あんたは自分のことしか
考えてないんだよ。
そんなあんたと春を
一緒にするんじゃないよ!」
美玲の言葉に涙が溢れた。
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