教室の眠り姫
初めて彼女と交わした会話。
有り得ないぐらいに緊張してしまった。
自分が自分じゃないみたいに。

「じゃあまた明日ね」

彼女は帰ろうとしている。
良いのか、本当に。
告白できる大チャンスなのに。

「あ、あの!」

どうせ無理だとかって、最初から諦めていたらそんなのダメに決まってる。
自分の道は自分で切り開かないと。
だから俺は勇気を振り絞って告白をすることにした。

「ん、何?」
「あのさ…。君のことが好きなんだ!」
< 6 / 10 >

この作品をシェア

pagetop