妖艶な月光と甘美なる熱い蜜
むか…と体が反応した。
どちらかというとあたしは正義感が強い。喧嘩には負けたことがない。
幼馴染である男の子をいじめていた近所のガキ大将をこてんぱんにしたこともあったっけ。
自分が上だと思う人なんて、嫌い。
皆平等なのに、どうして?
綺麗な双眸の瞳が自分をうつして、思わずすごむ。
自分こそ、何者だと聞きたいくらいだまったく。
馬鹿みたいにこの男の一言一言に過剰に反応する。
燃え上がるような自身の心は恐怖に感じた。