向日葵の種


僕は地平線へ叫んだ。


「千春!!千春、僕はぁぁ、お前が――お前が、好きだった!!ずっとずっと好きで愛してたぁぁぁ!!ありがとう――お前を好きになって良かったぁぁぁ!ありがとうっ!!」


僕は何度も、何度も千春へ礼を叫んだ。目前にある広大な海に向かって叫ぶ僕を、ただ隣にいる中野は涙を流してくれている。
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