出会い・白輝伝
「ちょっとタンマ‥」
乱れる息を整える為、
味方の男子に断り
少し外れた場所へ移動
まだ収まらない息を
整えながらぼんやり
回りの風景を眺め洸は、
ふと違和感を覚え
首に下げている沈邪香
入りのペンダントを
草地に置いた。
並外れた霊気を持つ
洸だが、まだ自分自身
で霊気をうまく
コントロールする事が
出来ず何時でも気を
静める沈邪香入り
ペンダントを
持ち歩いていた。
麝香.沈香.丁子など
の様々な香料を練り
合わせた沈邪香は
身に付ければ霊気を
押さえ炊き込めると
邪気を払い全ての
霊気を弱める力を持ち
洸にとっては
必要不可欠な品だった。
うっかり身に付けず
出掛ければ事故が
あった現場で、地縛霊
に袖を引かれ墓場で
見知らぬ人(無縁仏)
に水や墓掃除を頼まれ
稲荷神社・寺付近では
神仏にからかわれ
散々な目にあう。
沈邪香を持参して
いても好奇心から
トラブルに顔を
突っ込み結局最後は、
封気師の父や兄の世話
になる事が、多く毎回
こってり叱られるが、
それでも凝りずに再び
自から災難事に首を
突っ込む弟に呆れ
果てた兄が毎度言う。
「おまえには学習
能力はないのか」
今も兄の言葉が脳裏を
かすめたが、そこは
好奇心旺盛な十四才・
父の呆れ顔や兄の嫌み
・小言よりも先に
見える雑木林あたりの
気の歪みの方が気になり
「あれ‥結界だよね」
独り言をつぶやく洸の
足は自然と林の奥へと
引き寄せられた。
乱れる息を整える為、
味方の男子に断り
少し外れた場所へ移動
まだ収まらない息を
整えながらぼんやり
回りの風景を眺め洸は、
ふと違和感を覚え
首に下げている沈邪香
入りのペンダントを
草地に置いた。
並外れた霊気を持つ
洸だが、まだ自分自身
で霊気をうまく
コントロールする事が
出来ず何時でも気を
静める沈邪香入り
ペンダントを
持ち歩いていた。
麝香.沈香.丁子など
の様々な香料を練り
合わせた沈邪香は
身に付ければ霊気を
押さえ炊き込めると
邪気を払い全ての
霊気を弱める力を持ち
洸にとっては
必要不可欠な品だった。
うっかり身に付けず
出掛ければ事故が
あった現場で、地縛霊
に袖を引かれ墓場で
見知らぬ人(無縁仏)
に水や墓掃除を頼まれ
稲荷神社・寺付近では
神仏にからかわれ
散々な目にあう。
沈邪香を持参して
いても好奇心から
トラブルに顔を
突っ込み結局最後は、
封気師の父や兄の世話
になる事が、多く毎回
こってり叱られるが、
それでも凝りずに再び
自から災難事に首を
突っ込む弟に呆れ
果てた兄が毎度言う。
「おまえには学習
能力はないのか」
今も兄の言葉が脳裏を
かすめたが、そこは
好奇心旺盛な十四才・
父の呆れ顔や兄の嫌み
・小言よりも先に
見える雑木林あたりの
気の歪みの方が気になり
「あれ‥結界だよね」
独り言をつぶやく洸の
足は自然と林の奥へと
引き寄せられた。