出会い・白輝伝
「いたっ…痛い」
一太が体を強ばせる。
白蛇は無言で残りの
布を取り除こうとするが、
傷口に布が張り付き
無理に剥がせば傷を
広げてしまう。白蛇は
傷口をみるのを諦め
布の上からそっと
手の平をかざす。
「あれ…
痛く無くなってく」
突然引いていく痛み
に驚く一太。
「時間がないので、
表面の傷だけじゃ…
まだ中は回復はしておらぬ。
あまり無理はするな」
白蛇が手の甲から何かを
むしり取り一太に見せる。
それは薄桃色の
小さな鱗だった。
「これを飲んだ者は、
妾を呼び寄せられる鱗じゃ。
屋敷へ移り住む決心が
着いたら、妾を呼べ。
危険が迫ったときも我が名
を呼ぶが良い。さっ‥
口を開けろ。大丈夫じゃ洸も
これを飲んだから、
妾を呼べたのじゃ」
少し脅えながら一太は口を
開けた。その隣で二太も
大きく口を開き待っていた。
苦笑しながら白蛇は二人に
自分の鱗を飲みこみさせた。
「ウヘッ‥ケヒョ‥」
白蛇は咳き込み涙を浮かべ
口元を押さえる二人に
笑いながら言う。
一太が体を強ばせる。
白蛇は無言で残りの
布を取り除こうとするが、
傷口に布が張り付き
無理に剥がせば傷を
広げてしまう。白蛇は
傷口をみるのを諦め
布の上からそっと
手の平をかざす。
「あれ…
痛く無くなってく」
突然引いていく痛み
に驚く一太。
「時間がないので、
表面の傷だけじゃ…
まだ中は回復はしておらぬ。
あまり無理はするな」
白蛇が手の甲から何かを
むしり取り一太に見せる。
それは薄桃色の
小さな鱗だった。
「これを飲んだ者は、
妾を呼び寄せられる鱗じゃ。
屋敷へ移り住む決心が
着いたら、妾を呼べ。
危険が迫ったときも我が名
を呼ぶが良い。さっ‥
口を開けろ。大丈夫じゃ洸も
これを飲んだから、
妾を呼べたのじゃ」
少し脅えながら一太は口を
開けた。その隣で二太も
大きく口を開き待っていた。
苦笑しながら白蛇は二人に
自分の鱗を飲みこみさせた。
「ウヘッ‥ケヒョ‥」
白蛇は咳き込み涙を浮かべ
口元を押さえる二人に
笑いながら言う。