出会い・白輝伝
「洸くんの弾気を
吸収したのでは」
岩代がひとつの仮説を言う。
「子供達の話では栄養不足
で成長が、止まっておった
らしい。妖魔のなかには
子に自分の霊気を与える
者もおるから、考えられるの」
白蛇も同じこと言う。
結果よければ全てよしで、
その話が終わったとき楓が
枝から降り絖守に
お辞儀をする。
絖守も礼を尽くし会釈する。
「白蛇の主とみて、お願い
したい。どうかその赤子の
名付け親になってくだされ」
「はい…
よい名を付けましょう」
絖守は快く承知した。
楓はさらに続ける。
「子供らは二親を無くし
、儂はこの有様。どうか
この先子供らの親代わりを
して頂きたい。
お願いいたします」
そう告げると深く頭を下げた。
「はい…賑やかになり
洸も喜びます」
一太の肩を抱き寄せ洸が
笑い一太もほほ笑んだ。
楓はすうっと枝に
上がり嵐鬼を見た。
「青き同胞よ。おぬしの雷の
力で儂を切り裂いてくれぬか」
その場いた皆が驚きざわつく
。
「一緒にうちに行こうよ」
「じいじ…いやだよ」
叫び楓の下に駈け寄り幹に
抱きつく子供達と洸。
「もう長くはもたぬ。
せめて見送ってくれ」
深くえぐれた根元、傷つき
剥ぎ取られた外皮。
誰の目にも枯れる運命がみえた。
吸収したのでは」
岩代がひとつの仮説を言う。
「子供達の話では栄養不足
で成長が、止まっておった
らしい。妖魔のなかには
子に自分の霊気を与える
者もおるから、考えられるの」
白蛇も同じこと言う。
結果よければ全てよしで、
その話が終わったとき楓が
枝から降り絖守に
お辞儀をする。
絖守も礼を尽くし会釈する。
「白蛇の主とみて、お願い
したい。どうかその赤子の
名付け親になってくだされ」
「はい…
よい名を付けましょう」
絖守は快く承知した。
楓はさらに続ける。
「子供らは二親を無くし
、儂はこの有様。どうか
この先子供らの親代わりを
して頂きたい。
お願いいたします」
そう告げると深く頭を下げた。
「はい…賑やかになり
洸も喜びます」
一太の肩を抱き寄せ洸が
笑い一太もほほ笑んだ。
楓はすうっと枝に
上がり嵐鬼を見た。
「青き同胞よ。おぬしの雷の
力で儂を切り裂いてくれぬか」
その場いた皆が驚きざわつく
。
「一緒にうちに行こうよ」
「じいじ…いやだよ」
叫び楓の下に駈け寄り幹に
抱きつく子供達と洸。
「もう長くはもたぬ。
せめて見送ってくれ」
深くえぐれた根元、傷つき
剥ぎ取られた外皮。
誰の目にも枯れる運命がみえた。