くびったけ


「暗いよお……」

そう呟いても誰が気づく訳でもなく、怖さが紛れることもなく

廊下の電気は消され始めていて

夕焼けと夜空が掛け合わされている空が怖く見える。



でもそれより怖いのはこのブレザーの持ち主。

一体どこからこのブレザーが来たのか分からない。


もしかしたらブレザーが喋っていて飛んできたのかも知れない。


まぁ、寒いから着させてもらっているけど。



でも持ち主の姿が分からないから

返そうにも返せない。


やっぱり明日も屋上に行くしかないのかなぁ……


明日もこのブレザーの持ち主は屋上にいるのかが心配。





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