道草なかま。

「そういえば美都、お前昨日の帰り何やってたんだよ？


結構待ったんだけど。」


「待ってくれてたの？！

すぐ帰ったのかと思ってた〜。」


「は？


３０分は確実に待ったんだけど。

感謝の言葉も無しかよ？」


「あ、うん！

すっごい感謝してるよ！


ありがとね！！」


「は？何それ？」


南が冷めた目であたしを見てくる。


え？あたしなんかまちがえた？


「美都は、ありがとうの一言で、俺らの３０分がチャラになるって本気で思ってるわけ？」


はい？！

じゃあ、あたしにどうしろと？！


「もちろんなんかおごってくれるんだろ？」


「えぇー！？

なにそれ！

そんなのあたしだけのせいじゃ…

ひゃっ！！」


南に反論しようとしたとき、突然、誰かに後ろから抱き着かれた。


そして耳元で聞き慣れた声がした。


「南〜、あんまりこいついじめないであげて。

昨日彼氏にフラれたのかわいそうな子だから…。」


そう言って頭をなでる。


「ま、真鍋！」