道草なかま。


「フラれた?

誰が?」


「だから、美都だって。

昨日の放課後はちょうど彼氏にフラれてたんだよ。」


「ちょっと真鍋!!」


「は?

冗談だろ?」


「……………お願いだからこれ以上、心の傷をえぐらないで。」


あたしの言葉に動揺する南。


「や、でも…

「でももなにも無いってば。

とりあえずそういうことだから。




よし、この話題はおしまい!

ね?


あと、真鍋はとりあえず離れて。

暑いから!」


さっきからずっと真鍋に羽交い締めにされてる状態。


「え〜、

まだ肌寒いじゃん。」


そう言って手をさっきよりもきつく絞めてきた。


「なぁ、鈴木。

今の話って本気なわけ?」


「…………多分ね。」


「なあなあ、それよりさ〜、

今日アイス食いに行かね?


さっき割引券貰ってさ〜。」


「行く〜!

どこのアイス?」


これで南も昨日待たせたのチャラにしてくれないかな〜?


真鍋のタダ券だけど…。




「駅前のとこ。

鈴木は少し遠回りになるけど大丈夫か?」


「平気。

俺が送るから。」


「それなら行く。」



< 5 / 23 >

この作品をシェア

pagetop