道草なかま。
「フラれた?
誰が?」
「だから、美都だって。
昨日の放課後はちょうど彼氏にフラれてたんだよ。」
「ちょっと真鍋!!」
「は?
冗談だろ?」
「……………お願いだからこれ以上、心の傷をえぐらないで。」
あたしの言葉に動揺する南。
「や、でも…
「でももなにも無いってば。
とりあえずそういうことだから。
よし、この話題はおしまい!
ね?
あと、真鍋はとりあえず離れて。
暑いから!」
さっきからずっと真鍋に羽交い締めにされてる状態。
「え〜、
まだ肌寒いじゃん。」
そう言って手をさっきよりもきつく絞めてきた。
「なぁ、鈴木。
今の話って本気なわけ?」
「…………多分ね。」
「なあなあ、それよりさ〜、
今日アイス食いに行かね?
さっき割引券貰ってさ〜。」
「行く〜!
どこのアイス?」
これで南も昨日待たせたのチャラにしてくれないかな〜?
真鍋のタダ券だけど…。
「駅前のとこ。
鈴木は少し遠回りになるけど大丈夫か?」
「平気。
俺が送るから。」
「それなら行く。」