鬼殺し
――――その記憶は何時間前の物なのか……

フラッシュバックのように仁史の脳裏に、記憶が途切れる寸前のシーンが映った。


……自分と激しく口論をしている女性。

あれは……

その日初めて見た女性だった。

髪が長く、年齢不詳の顔つき。

自分を「悪魔」と罵っている。

一体彼女は何を言っているのか、何を訴えたいのか

全ては今になっても謎だった。
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