のら
会話も続かないし、
無言でいるのが気まずくて、
朝ごはんを作りに台所に逃げた私。

ニュースが天気予報に変わって、
お天気お姉さんが明るい声で話しはじめた時、

「あ、もうこんな時間か」

そう言って、
望がソファから立ち上がった。

「俺、用事あるからもう行くね」

そう言いながら、
腕時計をつけて、

「え?あ、朝ご飯は?」

「あ~、食べたいけど、時間ないや」

財布をズボンのポケットに入れる。

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