美しい花−先生と甘い関係−【下】
祥介さんはこの日の夜、家を出て行った。



あたしは仕事の日だったからいつものように見送られるのはあたしで、それが少しは寂しさを和らいでくれたと思う。



祥介さんはサヤカさんの入院中は病院と学校との往復で、自分の家には寝るのとシャワーを浴びに帰るらしい。



祥介さんの家の方が病院も学校も近いもんね。



あたしの家に帰ってくるよりは便利だし。



それに、うちに帰ってくると思うとあたしが不安になると思ってくれてる。



確かに、何時に帰るとか食事はとか、ちょっとした事で考えこんでしまいそうだ。



だから、祥介さんはしばらくここには帰ってこない事にしてくれた。





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