美しい花−先生と甘い関係−【下】

桜は寂しいなんて電話をしてこねぇよな？


お前なら喜んですっ飛んでいくのに。




病院にいくと、サヤカは自分の病室で起きていた。



「ごめんね。疲れてるって言ってたのに」


「なあ、サヤカ。もうすぐ退院なんだから少しずつ強くなんねぇと」


「………分かってるけど」


「入院中に少しずつ強くなるって約束だろ？これじゃ、入院当初と何も変わってねぇだろが」


「……どうしても駄目？もう一度あたしの事好きになってよ」





今にも泣き出しそうな顔で言ってきたサヤカ。


好きになるとか俺が決めても無理なんだ。


もうとっくに桜しかいねぇんだ、俺の心には。