ハート・オブ・ピンク
家に着くと、使用人たちが私の荷づくりをしていた。



「お帰りなさいませお譲様。」


一人のメイドが出迎える。


いつもは、全員そろっているのだが

今は手いっぱいそうだ。


忙しそうに、20人ほどの使用人は


右へ左へバタバタとしている。



「・・・・ただいま。」


カバンを渡すと、私はソファに寝転がった。


「お譲様、先にお着替え下さい。
 すぐに出発しますので。」


一人の執事が近づいてきた。



「わかった~。」



そう言っても、目を閉じた。


今日は疲れた。



あれこれ意味分かんなかった。



ふと目を開けると、
横には北くんが立っていた。



「お譲様、寝ている暇はありませんよ。」



って笑顔。



・・・・こわっ



さっきと全然態度違うじゃん\(゜ロ\)(/ロ゜)/


「あとでね。」



そう言って、再び目をつぶった。


その時、だった。



私の体がフワっと浮いた。

< 19 / 27 >

この作品をシェア

pagetop