オコサマフレンチ




...私は今年で16歳。
葉ちゃんは誕生日が早いからなんともう、22歳。



私がそんなオコサマじゃなきゃ葉ちゃんの隣を歩けたのかな。

なんて、いつもいつも思っていた。




葉ちゃんから見たら私は完全に女じゃない。

そんな事実が苦しくて、わかっていたのに...つい、言ってしまっていたなんてね。


「...言わなきゃよかった...っ」



好き、過ぎた。


あの掠れた男っぽい声も、
日が当たると明るい茶色になるサラサラの髪も、

目を伏せてくすりと笑う葉ちゃんだけの笑い方も。












全て、愛し過ぎたから。








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