君がいてくれるなら
「何お前、菅原先輩、気に入ってんの?」
ドキィ!
私は慌てて亮の方を見る
でもその時にはもう、なぉが亮の肩をバシバシ叩いて
「あははっ!違うし!!
背おっきいなと思ってさっ!」
亮を軽くかわしてた。
「小さくて悪かったなっ!
でも俺はこれから伸びるっつてんだろ?」
一瞬だけ悔しそうに、でも後はふっと笑って何でか偉そうになぉに言い返す亮
「はいはい。」
適当な相槌をうち、部室に向って歩きだすなぉ。
「おぃコラッ!話が終ってねぇよ!」
亮も騒ぎながら、なぉを追いかける。
私はそんな二人を見て笑いながら一度だけ、先輩のいるコートの方を振り返る
そして私の目線はまた
菅原先輩の姿を捕らえる
名前、知れただけで嬉しいな
また電車一緒になったら
良いのにな
そう思いながら私も、先に行った二人を追う様に部室に向って歩きたした。