君がいてくれるなら
夕方、日が傾き始めた。
「送っていくよ。」
そう言われて、ヘルメットを渡された。
乗り方がイマイチ分らず、アタフタしていると
「普通にまたいで乗って、後は俺に思いっ切り抱き付いてて?」
前に乗っている先輩の腰に軽く手を回す。
「もっとギュッとしとかないと落ちるし。」
先輩は笑いながらそう言って、先輩の腰にあった私の腕をグイッっと引っ張り
私が先輩に巻き付いてるみたいな体制になる。