君がいてくれるなら
景色がドンドン通り過ぎて行く。
「大丈夫そう?」
少し後ろを振り向き、大声で私に聞く先輩。
「はい!」
そう大きな声で言った私の声は、風上の先輩に届かなくて
「え!?何!?」
聞き返されてしまった。
だからもっと大きな声で
「楽しい!!」
そう言うと、少しだけ振り返った先輩の口元が微笑んで見えた。
家に着くまで、先輩の背中にへばり付いて体温を腕に焼き付ける。
今日の幸せがいつまでも続くように
忘れないように
オレンジ色の夕焼け空
太陽と風の香りと
先輩の背中の
この温さ
すごく、すごく
すき