君がいてくれるなら
私は駅の改札を出て、待っていてくれたなぉの所に向う。
いつも一緒に行ってる希美(ノゾミ)や咲(サキ)の姿がなくて、少しホッとする。
みんなでたわいもない話をしながら学校に行くのは楽しいけど
今の私はとてもそんな気分になれないから
私を待っててくれたのが、なぉ1人で良かった。
「なぉ、待たせてごめんね。」
壁にもたれてケータイ画面をジッと見ていたなぉに話し掛ける。
なぉは私を見てびっくりした顔をした。
「すっごいどんよりしてるけど、実莉~どぉした?」
心配そうに私の顔を覗き込んだ。