君がいてくれるなら


私達は取りあえず学校へ向かいながら話をする。

さっき起きた事

電車の中で聞いた事

なぉは優しく「うん、うん。」相槌をうちながら聞いてくれる。


一通り聞いてから、なぉは私の肩を優しくポンポンと叩いて


「話してくれてありがとう…。」


そう言った。


聞いてもらったのは私の方なのに

"話してくれてありがとう"


なぉはそれ以外言わなかったけど、ポンポンと叩かれた肩からなぉの優しさが伝わってきて


へこみまくっていた私の気持ちが、さっきより軽くなった。

学校に着く頃にはだいぶ気持ちが楽になって、昇降口で靴を履き替えてなぉにお礼を言う


「なぉ、ありがとう。」


するとなぉはニッコリ笑って


「えぇっ!私なんもしてあげられてないしっ!」


おどけて見せたけど、なぉが一緒にいてくれたから気持ちが楽になったんだもん。

私もなぉに笑顔を向けて


「いーの!
とにかくありがとう!」


感謝の気持ちを告げた。






< 18 / 147 >

この作品をシェア

pagetop