君がいてくれるなら
私達は取りあえず学校へ向かいながら話をする。
さっき起きた事
電車の中で聞いた事
なぉは優しく「うん、うん。」相槌をうちながら聞いてくれる。
一通り聞いてから、なぉは私の肩を優しくポンポンと叩いて
「話してくれてありがとう…。」
そう言った。
聞いてもらったのは私の方なのに
"話してくれてありがとう"
なぉはそれ以外言わなかったけど、ポンポンと叩かれた肩からなぉの優しさが伝わってきて
へこみまくっていた私の気持ちが、さっきより軽くなった。
学校に着く頃にはだいぶ気持ちが楽になって、昇降口で靴を履き替えてなぉにお礼を言う
「なぉ、ありがとう。」
するとなぉはニッコリ笑って
「えぇっ!私なんもしてあげられてないしっ!」
おどけて見せたけど、なぉが一緒にいてくれたから気持ちが楽になったんだもん。
私もなぉに笑顔を向けて
「いーの!
とにかくありがとう!」
感謝の気持ちを告げた。