君がいてくれるなら


夏の終わり、先輩が彼女と歩いてるの見てショックだった

完全な恋心じゃなくて
憧れてただけだったのに

悲しくなったんだっけ


「ねぇ実莉、確かに実莉は高島くんと別れたばかりかもしれないよ。
だからって、新しい恋をしちゃいけない訳ないと思うの。
それに…新しい恋は、しないといけないと思う。

実莉が前に進む為にも、必要だと思う。」


なぉの言葉が胸にしみて、自分の口からは何も出てこない。


私が前に進む為に

新しい恋をするの?


「一歩踏み出すには、いいキッカケだと思うから。
じっくり考えて決めてみて?」



なぉはそう穏やかな表現で言い、優しく微笑んでから由香の所に行ってしまった。




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