君がいてくれるなら
[2] チェリーブロッサム
季節は3月
まだまだコートとマフラーが恋しい寒さが残る朝。
なんと、なんとなんと!
今日は先輩と朝一で会えたんだ。
先輩はいつも一緒にいる友達と一緒だったけど、私に気がついて「おはよう。」って言ってくれたんだ。
うれしいなぁ♪
「実莉…にやけ過ぎ。
そんなに次の現国好きなの?」
「…へっ?
あぁ…それは無いけど。えへへぇ。」
「はぁ~実莉の頭の中は一ヶ月で一気に春だね。」
朝の先輩のおはようをリプレイしていた私を、まるでイタイ子を見るような眼差しで見るなぉ。
「でもまぁ、めそめそくよくよしてた頃よりいいけどね。」
そう付け足してなぉは笑う。
確かにね。
相当心配かけたし…
手間もかけたもんね。
「なぉ、ありがとね。
おかげで自分でもびっくりするくらい立ち直ってるんだから。」
私もなぉにつられるように笑顔で答えた。