君がいてくれるなら


受話器の向こうで、先輩がふぅと息を漏らしたのがわかる。

そしてさっきより少し明るくて柔らかい声が耳に届く。


『実莉ちゃんがいい。』



―――――――!!!




今度は私、嬉しくて言葉がでないよ。


先輩今、私がいいって言った。

そう言ってくれた。


嬉しい

すごく嬉しい!


先輩にこんな風に言ってもらえる日が来るなんて思っても見なかった。


『実莉ちゃんは俺の事、どう思う?』


最初と同じ質問をもう一度聞かれる。

まず落ち着こう、私。


気持ちを落ち着かせて

呼吸を整えて




「私も、先輩が好きです。」




やっと先輩に伝えられた


私の想い












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