君がいてくれるなら


地面に沈む程斜めに傾いた太陽の光の下


「あと、コレ。」


先輩は私に袋を差し出す。

半透明の小さな袋


「昨日言ってたやつ。
ホワイトデーだからさ。
大したもんじゃなくてゴメンね。」


「えっ!そんな!
嬉しいです。
ありがとうございます。」


私は笑顔で受取った。


大した物じゃないって

先輩から貰えるなら、どんな物でも嬉しいし特別なのに


そうとは恥ずかしくて言えないけど。


先輩から渡された袋の持ち手には、赤いリボンがついていて可愛い。

そっと中を覗くと中に瓶がみえる。

私は嬉しくて大事にその袋をカバンにしまう。




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