隠れ鬼ごっこ
◇始動
怜「さて、出てきたのは良いが…どうするか」


俺は2人と別れてから雅明に問いかけた。


雅「そうだね…。まず、逃げるのに、この学校の全体像が分かった方が良いよね?」


確かにそうだ。


地理把握は必要だ。


怜「だな。分からなくて逃げ込んだ部屋が行き止まりでしたー。じゃ、話にならんからな」


雅「そうだよね。じゃあ、見つからない様に地図か何か探そっか」


怜「あぁ。ついでにその地図が見付かるまで隠れられる場所と、文太もな」


雅「文太…大丈夫かな…」

雅明は心配そうに呟いた。

文太…。


そんなくだらない事に責任を取って1人で行動を始めた。


何回か電話をしてみたが、出なく、メールもしたが返事はない。


俺は静かに答えた。


怜「…あいつなら大丈夫さ。つーか、死んでも引きずり戻してぶん殴る」


雅「アハハ。怜らしいね」

雅明が笑った。


正直…心配だ。


1人なら逃げやすいだろうが危険度が上がる。


明らかに危険のリスクが高い。


でも、あいつはかなり足が早い。


50mを6秒代で走るくらいだ。


だから、信じようと思う。

あいつの事を…。
< 30 / 89 >

この作品をシェア

pagetop