隠れ鬼ごっこ
それは他愛のない普通の休み時間から始まった。


いつものメンバー、拓海(タクミ)、雅明(マサアキ)、昴(スバル)、文太(ブンタ)…そして俺、怜(サトシ)で話して居た時、文太がおもむろに口を開いた。


文「なあなあ、隠れ鬼ごっこって知ってる?」


拓「隠れ鬼ごっこぉ?」


昴「なんだそれ」


皆は知らないようだった。

もちろん、俺も分からない。


皆が分からないと分かると文太は意気揚々と話始めた。


文「今、流行ってんだけどさ、中々面白そうなんだよ。えーっと…あったあった」


そう言うと文太は制服のポケットからくしゃくしゃになった紙を俺らに見せた。

そこには《隠れ鬼ごっこのルール》とかいてあり、以下にはこう書かれてた。


一、隠れながらする鬼ごっこだが、基本は普通の鬼ごっこで、捕まえられたら負け

ニ、鬼は一度“逃亡者”を見たら捕まえるか見失うかまでしつこく追いかけてくる

三、鬼はとても足が早い

四、鬼は一人

五、半日、逃げ切れたら逃亡者の勝ち

六、一度始めたらゲームが終わるまで逃げられない

七、何をしても構わない

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