隠れ鬼ごっこ
怜「お前…」

雅「ッ…!」

麻「ヒッ…!」

俺達の表情を見て、楽しそうに奴は話す。

ピ「やぁやぁ、諸君♪お疲れサマ♪1人捕まったから…つい出てきちゃったー」

「!!!」

やはり誰かが捕まったのだ。

一体誰が……。

ピ「あっ、因みにね。誰かが捕まると鬼が歌を放送してくれるヨ♪」

「オリジナルソングだネッ!♪」と首を微かに横にし、笑うピエロを睨みつけるとピエロは言葉を続けた。

ピ「さて、ここで問題デス♪誰が捕まったでしょう?」

ニヤニヤと楽しそうに俺らに問題を出す。

怜「知るわけねーだろ」

また俺が睨み付けると、ピエロは笑う。

ピ「へー、知らないんだ?そっちの子は?」

クイッと顎で雅明を指す。

雅明はビクッと体を震わした。

俺は雅明を庇う様に前に出て「雅明も知らない」と答えた。

ピ「ふーん?なんだ、てっきり知ってるんだと思ってたのになー?」

ニヤニヤと笑うピエロ。

苛立ちを覚えたが俺はここで思った。

……待て、よ

ここには麻里も居るのに、なんでこいつは俺達にしか聞かない…んだ?

――まさか

俺の顔を見たピエロは更にニヤリと笑った。

ピ「あっ、分かっちゃったー?君が予想してる通りだよ、怜クン♪君達2人の他のお友達が捕まりました☆」

当たって欲しくない予想が当たってしまった。

捕まったという事は…誰かが死んだという事になる。

ピ「さァ、ここでまた問題DEATH…♪一体、他の3人の誰が捕まったでショーか?」

怜「……ッ」

情けないが何も言えない。
一体誰だよ…

文太?

拓海?

昴?

そう思ってた時だった。

――ヴー ヴー………


「!」

俺の携帯がなった。

俺は慌てて携帯を取り出す。

ディスプレイには『着信 拓海』の表示。

俺は急いで電話に出た。

怜「もしもし!?拓海か!?」
雅「…!」

雅明が息を飲みながら俺の方を見ている。

電話の先から激しい息遣いが聞こえる。


まさか…、拓海がやられて、まだ息があって電話してきたんじゃ……!


そう思った瞬間、拓海が口を開いた。


拓「ちきしょう……!昴が…ハァ…昴がやられた…!」

怜「!!!」


拓海は走っているのか、激しく息を吸いながら話を続けた。


※次から「」の前に名前の一部を入れませんので、よろしくお願いします。
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