ラブレター 〜初恋〜
そして成長して高校生になっていた。それまで近くをすれ違ったりすることはできたけど、話し掛けることはできないでいた…。
トウマは気になることがあった…高校に上がりハルから笑顔が消えてしまったように思えてしかたなかった…。いまだに日課のいつもの時間は欠かさず外を眺めていた。やはり元気がないような、どこか寂しそうな感じに思えた。
だがそれでも話し掛けることはできなかった…。
話し掛けるとうまくしゃべれそうもないから手紙を書くことにした。照れ臭いし今どき手紙なんて書くだろうか、しかも男が…。読んでもらえるかもわからないし内容もうまくまとめれなく何度も書くのをやめようとした…。だがハルの様子がすごく気になって最後まで書き続けた…。
書き終わり、渡すのも勇気がいるのでためらっていた…。こんな自分を情けなく思っていた…。
そんな時、目の前で子供とそしてハルが道路に飛びだそうとしていた、車は確実に二人の方へと向っていた。自分の体も二人に引き寄せられるかのように、車にはねられそうな二人を守るかのように飛び出したのだった。
トウマは手紙を握り締めていた…。
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