幼馴染みの初恋
それで、私は白夜に起こされて…白夜を見て、また泣いたんだよね」
また下を向いて元気のない声で話す。
「もう……大丈夫だよ!ただ…頭悪いのはそのせいかもな…」
ユイは白夜の頭をパチンっと叩く
「あんたの頭の悪いのは元からよ!幼馴染みの私が保証してあげる」
叩かれた頭を抑えながらユイと同じ姿勢になる
「それ…保証してる事になるのか?」

バチンっ…

ユイは白夜に、もう一叩き
「いってぇ〜なぁ…」
ユイは白夜を見て思いっきり笑う
「あんた変んないよねぇ〜あははっ」
大笑いするユイに白夜はムスッとなる
「お前だって泣き虫のままぢゃん!風邪で寝込んだ時ずっと泣いてたらしいぢゃん」ユイは白夜を睨む
「誰から聞いたの?」
白夜は防御しながらユイの攻撃を待構える。
「おばちゃんからだよ〜」
白夜は攻撃をされないように走って逃げる、それをユイは追いかける。
「まって〜」

ドテっ…
ユイはつまずいてコケてしまう、ユイの目の前に手が差し出される…白夜だった。白夜は子供の時から変らない。バカで無謀で…でも優しくて…色々な事を思うとユイの目からは涙が溢れて流れだす…
「ばか…」
ユイは泣きながら白夜の手をとって起き上がる
「ばかって何だよ…王様は誰にでも優しいんだぜ!」
白夜はユイを立たせてユイの足やスカートについた土を払う。
「それって…裏山行った時の…」
土を払う白夜の頭にユイの涙がこぼれ落ちる
「お前との思い出は忘れる訳ないぢゃん」
土払い終わると白夜はユイを見る
「お前鼻水も出て顔ぐしゃぐしゃぢゃん!」
白夜は自分の腕をユイの顔にだす
「ほら、俺の服で拭けよ…」 ユイは白夜の腕に飛び付いて今まで以上に泣き始める子供のように泣きぢゃくる 、泣いているユイを白夜はそっと…そっと抱き締める。
ぎゅ…

「杉の木の噂って本当なのかもな…」
ユイはぐしゃぐしゃになった白夜の腕の中の顔あげる 「えっ…」
白夜はユイを更に抱き締める。

ぎゅ…

「俺は…ユイが好きだ!お前を愛してる。」

白夜はユイをしっかり見つめて告白をした。全ての思いを込めて…
……………………………… 時間が止まったかのように静かになる…
「ばがぁ〜白夜のばがぁ〜…」
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