コトン、コトン。
斎藤さんはちょっと間を開けて応えた。


「ああ、しゃ…写真を撮ったり。ちょっと観光系の仕事に携わるんだ。まあほとんど遊びだけどね。」


なんか変な感じだったけどわたしには関係ないか…。


お店を出ても雨は止んでいなかった。

観光船にも乗れず、寒いからアイスも食べれない。


それでも工芸品を見てまわるのは楽しかった。

たくさんのびいどろ細工を展示してある小さな店が気に入った。

あれも可愛い、これも素敵…と見ているうちに、違和感に気づいた。
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