コトン、コトン。
05

悪夢

僕は、麻衣子のための旅行にサチを連れて来てしまったことを後悔していました。

麻衣子はどう思うだろう。

怒るだろうか…。


それでも、独りでいるのはやり切れなかったんです。

サチが楽しそうにしてくれると、この心の曇りも少しは晴れると思って…自分のために断りきれませんでした。


雨がひどくても、ガラス細工を見てはしゃぐサチに心を救われる思いでしたが、なんだか急に静かになっている彼女に気が付きました。
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