紅龍 ―3―
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どの位考え事をしていたのか。
いつの間にか私の片には毛布がかかっていて、テーブルの上には「仕事に行ってくる。」と綺麗な字でかかれたメモが置いてあった。
「…─もうこんな時間。」
時計を見るともうすぐ深夜0時。
そろそろ黒桜会が動く頃かしら。
黒桜会─…
本当は蘭ちゃんが倒れた事だけでこんなに悩んでいるんじゃない。
恭平君。
あの子の闇は深い─…。
蘭ちゃんよりも─…
誰よりも恭平君は黒桜会に呑まれてる。
それはとても深いものだわ。