紅龍 ―3―
「───…っ!?」
いつの間にか閉じていた瞼をおもいっきり開く。
「蘭?!大丈夫が?うなされてたけど─…。」
そう言いながら心配そうに私を覗き込む恭平が見えた。
「…─大丈夫。」
どうやら私は椿夜に向かう車の中で眠てしまったらしい。
そして、夢を見てうなされていたと。
『撃てやRed owl。…─いや蘭。』
…─あの、とても現実的な夢に。
「…─もうすぐ椿夜に着くから。準備しとけよ。」
「…─うん。」
恭平の言葉に小さく頷いた。